何で手嶋先生が…。

手嶋先生の方も俺に気付き、驚いたようだ。

「佐々本先生、いらしたんですか」

「大丈夫。
保健の先生いなかったから、佐々本先生に手当てしてもらっちゃった」

山田は手嶋先生に、自分の膝に貼られた絆創膏を示した。

気のせいか、手嶋先生の視線が痛い。

「それはどうも」

手嶋先生はそうつぶやいたが、俺は何で彼からお礼を言われるのか分からなかった。

まずい、また胃が痛んできた。

薬を飲んだとは言え、効くまでに時間がかかるようだ。

そのとき予鈴が鳴った。