学園祭のチケットだってそうだ。

他の子からも、あんなにいっぱい貰ってたくせに、真剣な顔で欲しがるのはずるい。

誰に対してもきっとそうしたと分かっていても嬉しいのは、惚れた弱みだろうか。

―――先生が優しいのはいい加減に分かったから、思わせ振りなことをしないで欲しい。
言わないで欲しい。

もう気持ちを胸の中にしまっておくのは限界だった。

「私、先生が好きなんだもん」

私はとうとう、言ってしまった。

先生を困らせることは分かっていたのに。

私は恐る恐る先生を見た…。