林原は昨日のあのあと、佐藤先生に振られたんだ。

そうか、彼女は直接林原に言ったのか。

「お前さ、俺のこといいやつだとか言ってんじゃねぇよ。
そんなこと言って評価が上がるのはお前の方なんだよ」

林原は悪態づきながら、俺のコップにさらに酒を注ぐ。

酒は弱くはない方だったが、責任を感じて注がれるままに飲んでいるうちに、俺もついには酔っ払ってしまった。

店を出る頃には、俺も林原もはっきりとした意識はなくなっていた。

それでもいくらかマシな俺が林原を家まで送りに行き、自分の家に着く頃には夜の12時に近かった。