山田は座っていなかった。昼休みは学食で食べていると言っていたっけ。
「佐々ちゃん何?」
武内がやって来たので俺は用件を伝える。
バレー部が試合前の三日間体育館を貸し切るので、バスケ部はその間自主トレにする、と伝えたところで俺の脇を女子生徒が二人通った。
「佐々ちゃんだ、ヤッホー」
声に振り返るとそのうちの一人は山田だった。
「ヤッホー、先生」
山田は俺と目が合うと、小さな声で、もう一人の口調を真似て言った。
「おう」
俺が答えるのと同時くらいのタイミングで二人は教室に入って行く。
遠ざかる二人を見ながら、山田が俺をあだ名で呼ばないことに気付いた。
あだ名で呼ばれ慣れているからか、何となく違和感がある。
「佐々ちゃん何?」
武内がやって来たので俺は用件を伝える。
バレー部が試合前の三日間体育館を貸し切るので、バスケ部はその間自主トレにする、と伝えたところで俺の脇を女子生徒が二人通った。
「佐々ちゃんだ、ヤッホー」
声に振り返るとそのうちの一人は山田だった。
「ヤッホー、先生」
山田は俺と目が合うと、小さな声で、もう一人の口調を真似て言った。
「おう」
俺が答えるのと同時くらいのタイミングで二人は教室に入って行く。
遠ざかる二人を見ながら、山田が俺をあだ名で呼ばないことに気付いた。
あだ名で呼ばれ慣れているからか、何となく違和感がある。