ある日。
「ただいまー」
といって、玄関のドアが開いた。
お母さんのはずがないし
あたしはココに居る。
じゃあ、あれは葵雪だ。
自分の部屋にいたあたしは
急いでリビングに行った。
「あれ~?梓雪は~?」
「あ~もう寝たわよ?っていうか、大丈夫なの?
こんなに毎晩帰ってきて。」
この会話が聞こえて
あたしはリビングに入らず
外で会話を聞くことにした。
「大丈夫ーー!
それより、梓雪に言ってないでしょうね?」
「いうわけないじゃない。
言ったら、梓雪がどんなに傷つくか。」
「だよねーー。やっぱ、気付くまで
言わない方がいいよね?
私が、病気だってこと。」
…………
頭が真っ白になった。
葵雪が、ビョウキ?
冗談でしょ?
これ以上は聞いたらダメだと思って
自分の部屋に帰った。