その日の帰り道、友達のあの話が頭からはなれなくて、また目線が下に落ちていく。 「……また何か変なこと考えてる?」 「うっ!」 お見通しデスカ……。 「今度は何?」 呆れたような言葉なのに、連はそれを楽しんでいるようだ。 「……ひ、秘密!」 言えるわけない。 “キスしてほしい”なんて。 「また?もう……、言ってくれた方が俺も嬉しいんだけど」 「何で?」 「千鶴の顔が見えるから」 「////」