どれだけの時間がたっただろう。 1秒かもしれない、 1分かもしれない、 1時間かもしれない。 とても短かったかもしれない。 「森下に幸せつかむ方法を教えた立場からすると、お手本を見せなきゃだめだろ?」 「……っ、」 「俺は、手、伸ばしたよ?」 その言葉はあたしに返事を求めているものだ。 ふにゃりと荒井君が笑うもんだから、あたしは緊張感が薄れていくのを感じた。 「あたしも好き、です」 自分でも驚くくらいきちんと言えた。