チュンチュン。暖かくなってきたねぇ〜。まだみんな来ないのかなぁ…。

「おやおや。なんだか寂しそうだのう。チュン吉」

「あっ、校舎さん。だって、誰もいないし、静かなんだもん…」

「そうだのう。子供達の賑やかな声が、響いていてこそ、学校って言えるのかもしれんのう。

ほら見ろ。先生達が来だしたぞ!みんなに会えるのも もうすぐかもしれんのう」

「えーっ。ホントに!」

嬉しいなぁ〜。思わず、大空に飛び出しちゃった。
空から見る町は、すっかり春めいてた。
学校の方から、誰かが呼んでいる声がした。

「お〜い。チュン吉!!」

あの声は、校長先生だっ。

「校長せんせー」

ぼくは、急いで 学校に帰った。ぼくの大好きな校長先生が、ニッコニッコの笑顔で 待っててくれた。
「チュン吉。元気だったかぁ〜。」

「うん。ちょっと、寂しかったけどね…。」

「そっかぁ〜。月曜日から 子供達来るから、楽しみにしてろよ〜!」

「えっ ホント!ありがとう。楽しみにしてるね」