「そっか。じゃあ、心結ちゃん」 そう、名前を呼ばれて。 わたしの心は踊りだす。 顔が赤くなってくるのを感じて 咄嗟に隠そうと、下を向いて笑った。 「指、血止まった?」 彼が自分の手でわたしの手を掴もうとする。 "あ" 思わず声が出て、 「だ、大丈夫です」 彼に捕まる前に、自分で自分の手をさする。 触れられると、駄目になる。 「そっ、か。気をつけてね」