「知らない…のか」
え、西崎さんちょっとショック受けてる感じ?
だって知らないもんは知らないんだし仕方ないじゃん
っていってもなんか落ち込んでるし…
「いや、そのっ…名前は聞いたことあるような気がするんですけど…っ」
「ははっ、大丈夫大丈夫。そんなんじゃ落ち込まないよ。俺も俳優としてまだまだってことよ」
「ごめんなさい…」
家でテレビなんてほとんどみなかったからなぁ
でもまさか俳優さんだったとはね
「なんで君が謝るのさ」
はにかむように笑って西崎さんは言う
さっきから、わたしの胸のドキドキが止まらないのはなぜでしょうか
笑顔反則じゃないの、これ

