3年分のキス






時間が止まってしまったように
わたしはその人の姿を目で追った。


わたしの父から粗品を受け取りお辞儀をしたその後ろ姿は
どこか見覚えがあるような気がした。

その人はひとりで来ていた。


そして目の前に現れた横顔に、息が止まってしまった。



綺麗な鼻筋。
細いたれ目。
血色の悪い唇。
くせの強い髪の毛。



彼の顔がこちらを向いた瞬間には
わたしはもうすでにその場を走り去っていた。