「いつもお世話になっております」
次々とお見えになるお客様ひとりひとりに
粗品を渡しながら笑顔で言う。
今玄関にいるのは、私と蓮と、向こう側に私の父と蓮のお父さんだ。
続々と、高級車が現れてしゃきっとしたスーツを着た男の人や
綺麗なドレスを身にまとった女性が降りてくる。
中には蓮の同級生と思われる、普通にスーツをまとった男性もいた。
ありがとうございます、お世話になっております...
この言葉を何度も繰り返す。
「いつもお世話に.....」
ここまで言って、声が詰まった。
わたしは向こう側で粗品を受け取る男性に、目を奪われてしまったからだ。

