… あれからどれくらいたっただろうか 季節は冬を越えて春。 薄手のシャツじゃまだ少し肌寒いぐらい。 わたしは幸せな生活を送っていた 夫もいて、お金にも困らなくて お屋敷みたいな家に住んで…何も不自由はなかった 蓮もわたしを一途に愛してくれて 欲しいものはなんでも与えてくれた ただ、ひとつ わたしがたまにあの人のことを想ってしまうことだけが 唯一の欠点だった でも、桜の舞うこの季節になると思い出してしまう あの日別れた時のことを