「ありがとうございました」 引っ越しセンターの人にお礼を言って 荷物がトラックで蓮の家に出発するのを見送った 今すぐ追いかけて引き止めて 行きたくない、そう言ってしまいたかったけど もう遅い 「さてと」 わたしもこのまま蓮の家に向かうため鞄を取りに部屋に戻った そして いつもなら10分駅まで歩くのを 3駅分多く歩いた 休日の昼間の静かな電車に揺られながら ぼんやりと車窓を眺めた