「映画、全然みれなかったね」 照れ臭そうに頭を掻いた彼 今更照れるなんて、さっきはあれだけの人に見られていたのに なんだかおかしくなってわたしもつられて笑う 「いいよ、楽しかったから」 わたしがそう言うと彼は顔を赤くした こういうことはまだ慣れないのが事実だ わたしはいつもむしろ照れるほうの立場にいたわけで 自分が言ったことで誰かが照れるなんてこっちまで恥ずかしかった そんな純粋で少年みたいな彼が わたしにとってはとても新鮮だった