病院の廊下を早足で逃げるようにヒールの音を立てながら歩いた 涙が止まらなかった 歯をぐっとくいしばって止めようとしても止まらなかった 今日でもう会えないと思うと 頭がおかしくなりそうだった それを決めたのは自分なのに 「…きゃっ」 前を見ずに歩いていたから誰かにぶつかってしまった 「心結さん?」 顔を上げるとたかおちゃんのお母さんの顔があった