3年分のキス






母の姿は見えなかった
探すのも面倒だったし
部屋の中央にあるソファーに座って待つことにした

しばらくすると扉の開く音が聞こえて母が部屋に入ってきた



「お久しぶりです」



わたしは立ち上がって頭を下げた

母はそれと同じようにお辞儀をした



「元気にしてた?」



彼女はわたしの前のソファーに座った
手にはなにか、大きめの革の表紙の本が握られていた

わたしは頷くと、彼女は納得したように微笑んだ



「話って、何ですか?」



わたしが尋ねると
母の表情は一瞬にして険しくなった