3年分のキス






でも正しいとも思った

泣いて、いつまでもうじうじしていることは
よくないことってことぐらい知っている

本当は
笑顔でたかおちゃんの前に現れるべきなのに

それができない自分のほうが憎らしかった



「そう、だね」



わたしは
彼が記憶を無くしてから初めて

彼の目をみて笑えた


それから
幾つかの話題で彼と笑って話すことができた

わたしは笑顔で手を振って
病室をでることができたのだった