「…そう」 その声のトーンから 母が言いたい本題はこれではないことが伺えた 沈黙が耳元で騒ぐ わたしは母が何かを言いだすのを待った 「…今日少し話したいことがあるんだけど、時間あるかしら?」 「今日、ですか」 今日はたかおちゃんのところに行くから その後でないと行くことができない 「夕方ぐらいなら」 「そう、じゃあ待ってるわ」 そう言って母は電話を切った 話したいことって、なんだろう そう思いながらわたしは通話終了ボタンを押した