夢の世界に入り
何時間か位たった時、ベリアルの姿が見えた。
『…こ、こんにちは…』
なんとなく、夢の中の人達には話かけてしまう…、現実の人には話しかけるどころか、顔すらまともに見るのが出来ないのに。
不思議だった。
『……、…こんにちは…』
声が震えていたが、キョロキョロと挙動不審ながらも、僕の目の前に正座で座った。
『あ、中学生…なんだよね?』
『はい…中学生、…です。』
『部活とかは?』
『入ってるんですけど…行ってないです…。』
『へぇ…』
『せ、先輩が好きじゃないんです』
『……そ、そっか。』
『…えっと…そちらは…』
『クレイス…高校生、です』
『…高校生なんですか…』
『うん…』
それからは、たまに向こうが、チラチラこちらを見てくるだけで会話はしなかった。
フォルトュナは何をしているんだろう。夜中以外は現れる事が少ない。本当に不思議な人だ…。
そのうち、ベリアルは消えてしまい
僕もお腹が空いたので起きる事にした。