私が立っている場所は、「生徒」って言う名の台。
あなたが立っている場所は?



私は、橘冬花。高校1年で、今年の春、入学してきた。

「冬花ぁ~」
「なぁに?」
「英語のレポートやってきたぁ?」
「うん。」
「見せて!!!お願い!今回だけ!!!!!!」
この子は朱里。明るくてみんなの人気者。
そして、私の親友。
「もぅ、いっつも今回だけぇって言ってるじゃない!」
「あは、そうだっけぇ?ねぇお願い!!英語の先生って忘れ物するとゲンコツしてくるじゃ~ん!!!!!!!!!」
(っぷ。朱里半泣きじゃん、まぁいじめるのは、このぐらいにしといてあげよう。)
「もぅ、今回だけね。」
「ありがとぉ!!!!!!」
朱里が笑うと本当にかわいぃ。
この笑顔のおかげですごくモテてる。
「ねぇ、冬花さぁ、保健室行った事ある?」
朱里がレポートを写しながら言う。
「保健室~?まだ行った事ないけど・・・なんで?」
すると朱里がニヤリと笑った。
(朱里・・・顔が・・・。)
と。
急に朱里がこそこそと話しはじめた。
「今、保健室。人であふれてるんだよ、なんでかなぁ。って思わない!?」
「そうなんだ。カゼがはやってるんじゃない?」
「っバカ!!!!!!ちがうよぉ、先生がすーーーーーーーーーごくかっこいいんだって!!!!!今年で20歳になるらしぃんだけどね、若く見えるし、美形なんだって!!!!!!」
(そうなんだ・・・・。)
「しかもさ、」
朱里がズイっと顔を近づける。
「いつもは、やさしいのに、学校が終わると、小悪魔っぽくなるんだって!!!!」
「へぇ・・・。それって学校では猫かぶってるだけなんじゃない?」
「っバカ!!!!!そのギャップがたまらないってみんな言ってるよぉ?
冬花、気になんないの?」
(本日2回目だ、も~ぅバカバカ言わないでよぉ)
「ぅ~ん、気になんないことは・・・・・ないけど。」
と。
朱里がまたニヤリと笑った。
「じゃぁ!!!!!!決まり!昼休み、仮病して保健室行こぉ!!!!」
「ええぇ!?もぅ、大体2人の病気なんておかしいでしょ?」
「うん!だから、冬花が仮病つかって、私は、つきそいってことで!!!」
(・・・・・ぇ!?)
「ゃ!っちょ、っちょっとぉ!!!!!!!!!なんで私なの!?朱里が行きたいんでしょ!?」
「だ、だってぇ私、見るだけでいいもん」
「私だって、」
「お願い!!!!!!!」
(ぅ・・・私、朱里のこの顔に弱いんだって・・・)
「はぁ、しょうがないなぁ」