それから、今のお父さんとお母さんに会った。
すごくお金持ちの家で、
最初は緊張したけど、すぐに打ち解けた。
お母さんの作る料理は美味しかった。
お父さんと遊ぶのは楽しかった。
これまでにないほど幸せだった。
でも、幸せはずっとは続かなかった。
5才の時にお母さんの病気の容態が悪化。
もう、目を覚まさなかった。
私達は、悲しすぎて声も出なかった。
泣く事も出来なかった。
でも、思ったんだ。
お父さんに心配を掛けちゃダメ。
いつまでも頼ってちゃダメ。
だから、
お兄ちゃんは、料理を頑張った。
伊織は、勉強を頑張った。
私は、2人に
「祈里は何も頑張らなくていい。」
そう言われた。

