「おお、坊やはよい子だね。粗品を進ぜよう」
近藤は腰に下げた巾着袋の中に手を入れると、中の生米とキューブチョコをひとつまみ、斉藤の頭上にばら撒いた。
「ぎゃっぎゃっぎゃ!ぎゃっぎゃっぎゃ!」
斉藤は獣じみた笑い声をたてながら、落ちてくるチョコレートを口でパクリとキャッチする。チョコレートと一緒にふってきた米粒が、斉藤の顔や体に当たりバラバラと音を立てた。
地面に落ちた米粒を、どこからともなく飛んできたスズメたちがついばみ始める。
「さあクリスマスもいよいよ大詰め!サンタさんのおイタご解禁!泣く子はいねーかぁ!?良い声で鳴く子はいねーかぁ!」
「ぎゃっぎゃっぎゃ!ぎゃっぎゃっぎゃ!」