近藤の真後ろ、低い位置から副局長の鋭い眼光が覗いた。
「近藤さんがいきなりトップギアだから悪いんですよ」
「だからって、予告なしに俺の桶狭間を・・・」
「問答無用!」
「ライドオンタイムッ!」
激しい悦びの声とともに、近藤の意識は宇宙(そら)へ解き放たれた。
土方はその場に崩れ落ちた近藤の体をまたいで、縁側の二人に近づいてきた。
「斉藤、今日はお前も粛清しておく。なにか言い訳があるか?」
「ありません。お願いしまぁす」
淫らな笑顔で土方を見上げる斉藤。
ドナドナは、自分の飼い主が悲鳴をあげながら堕ちていく様子を、草を咀嚼しながらつぶらな瞳で見つめているのだった。