梅雨の中休み、昨日までの雨でまだ湿ったままの大地を強い日差しが照りつけ、朝から蒸すように暑かった。
沖田と斉藤は並んで縁側に腰掛け、庭で草を食む子牛・ドナドナを見ながらのんびり雑談にふけっていた。
「買った後で気づいたんですが、ドナドナは雌だったんですよ。なので大人になればミルクが絞れますね」
「わあ、僕、牛乳大好きなんだぁ」
うれしそうに言う沖田を見て、斉藤の顔に小悪魔の笑みが浮かんだ。
「沖田さん、想像してみてください。僕らが普段口にする牛乳は、酪農家のおじさんがその手で搾ったものなのです」
斉藤は舌を出し、なまめかしく唇を舐めて目を細める。
「男性が細長い肉の突起物から搾り出した白い体液なのです」