揉めるヤン男と高成を他所に。

「ふぅむ…」

融は優雅に扇など扇ぎつつ、朱塗りの杯を傾ける。

あ、一応外見的には未成年ですので、飲んでいるのは濁り酒に見せかけたカルピスです。

「なかなか見目良い娘御が多いでおじゃる…宴が露西亜女を調達し損ねたと詫び入れに来たが…どうしてどうして…露西亜女に拘らぬとも、質がよいのはおるではおじゃらんか」

舐めるように視線を走らせていた融は。

「おお、あ奴なども悪くないでおじゃる」

何と、遠く離れた席に座っているゆりに目を留める。

「美少女ばかりも飽きてきた所じゃし…ああいう普通っぽい控えめな娘もよいな…宴に調達を命じてみるか」

何と!

カップルクラッシャーが逆に狙われるという展開!

さぁどうするどうなる、ゆり!