天神学園大新年会

「それにしてもやるやないか、秋帆」

八鶴がガシッと秋帆と肩を組む。

「気弱なお前が雛菊ちゃんとチューまで済ませとるとはのぅ…見直したで、秋帆」

八鶴がそう言うと。

「…………」

黒縁眼鏡の奥、瞳にジワリと涙を浮かべる秋帆。

「おっ、お前何泣いてんねんっ?」

「あーあ、八鶴が泣かしたぁ」

棒付き飴を舐めながらニヤニヤ笑う万里。

「ちゃうねんちゃうねん!秋帆が何か知らんけど勝手に…」