その時だった。

「ふぉっ!」

無人の筈の教室の扉がいきなりガラッ!と開く!

幽霊か!

亡霊か!

小岩井さんか!(いえ、もう彼は亡霊ではありません)

夏休みの心霊体験を思い出して恐れおののく龍太郎。

あ、ちょっとチビったかも。

しかし、そんな龍太郎の前に現れたのは。

『り、龍太郎君!大丈夫っ?』

大晦日だというのに、甲斐甲斐しく龍太郎の様子を見に来てくれた慈愛の天使・城山 小夜(しろやま さよ)だった。