天神学園大新年会

「食事というのはね、栄養をとる為だけのものじゃないんです。家族団欒とか、友人との楽しい一時とか、恋人同士の温もりとか、そういうものも栄養と一緒に補給するんです。ただお腹を満たすだけの行為じゃない。栄養をとる為の行為じゃない。誰かと温かい食事を食べて、心と体を満たす為のものなんです」

さぁ、と、よそった料理を勧めるこはく。

「一人で食事をするのなら、苺愛さんも僕の家に来るといいですよ。今なら葉也さんや龍太郎さんもいますから、賑やかな食卓を囲めます。一人きりで、冷たい携帯食料なんて食べてちゃ駄目ですよ?」

こはくの心配そうな表情に。

「……うん、ありがとう、こはくさん」

苺愛は年相応の愛らしい微笑みを浮かべる。

そんな二人の会話に。

「ええ話やっっっっ!」

白々しくハンカチで目元を覆って泣くフリをするストロマ。

だから、こっち見んな。