*short.short*



*Rental*



「あっ、あった!」


海外ドラマのシリーズもの。
いいところで終わっちゃって、続きが気になって気になって。


人気作品だからいつ来てもレンタル中で、仕事帰りに何日も連続で通って、やっとその場所にお目当てのDVDを発見したあたしは、声に出してそのDVDに手を伸ばした。


やっと続きが見れる。
これから主人公はどうなってしまうのか?
ああっ!早く見たい!


「おっ!あった!」


真後ろから声がしたかと思うと、あたしがそのDVDのケースに触れようとしたら、にゅっと腕が伸びてきて、それを先に取り出してしまった。


「ちょっと!」


あたしは勢いよく振り返る。


「へ?」

「それ!あたしが今取ろうとしてたんだから!」

「は?」

「何日も通ってやっと見つけたの!横取りしないで!」

「横取りって……、人聞きの悪い…でも、手に取ったのは俺の方が先だろ?こっちだって何日も通ったんだ」

「あたしだって、続きが気になって夜も眠れないんだから!」


背の高い、仕事帰り風の新人サラリーマンらしき彼を、負けじと下からギッと睨みつける。


「……じゃあ、ジャンケン、する?」


彼は片手を持ち上げグーにして。


「ダメ!あたしジャンケン死ぬほど弱いの!」

「じゃあどうすれば…」

「あなたが今回は諦めてよ、で、あたしが見終わったら次にあなたに連絡するから」

「えー……」

「何よ、他にいい考えがあるの?」

「一緒に見るっての、どう?」


………それは。


「いい考えね!」

「だろ?」



*end*