偽恋愛上等ッ!!【短編】

「玲、俺の会話聞いてたんだよね??」

「うん」

「それってどんな会話!?」


どんなって。
コウジが告られて、
コウジもその子のことが好きっていう会話だよ!


「マネージャーさんに告られて、
コウジの友達が、『お前あの子のこと好きだもんな』って言って‥‥
コウジもそうだよ、みたいな事言ってた会話‥‥」


「は!?
確かにその話はしたけど‥‥
玲!それ違ぇーよッ!」
コウジが突然立ち上がって言った。
あたしがびっくりした顔をすると、
コウジは「うわ、ごめん」と言って恥ずかしそうに座った。



‥‥『違う』?
違うって何が!?

何も違わないじゃん!
だってあたし、その会話聞いてたんだよ。
コウジだってその会話したって言ったじゃん!


「良かった、会って話せて‥‥
玲、誤解してる!」


誤解って‥‥
どういうこと?

「え?」

「玲‥‥
それ、お前のことだよ!」