光の魔法を君に 【番外編】



酒場の席。
だから、こんなことよくある。


けど、2人は最近入った働き者で可愛い大事な新入りを守ろうと決意したのであった。




***


そして、それから数週間がたち、夜の帳が降りてくる頃。昼よりもたくさんの人が店に訪れた。
もちろん、空羽目当てで。


「羽音ちゃん!こっち来て酌してー。」

「おうっ!こっちも来てくれやー。」

「はーいっ!」


目が回るほど忙しくて店内を走り回る私。
ウィルさんとティアさんもいるけど追い付かない。


さっき、呼ばれた人の所へ向かって酌をする。そんな悠長に座ってる時間なんてないんだけれど、酌をするのは座ってしなければならない。
ティアさんもウィルさんもしている。


「どうぞ、」


両手で酌をして、溢れないように頑張ってたら手が太股に触れた。驚いたが、これは前から聞かされていたことだったので声はあげなかった。


「羽音ちゃん、今日どー?」


ニタニタ、と気味が悪い。
あー、お酒ぶっかけたい。
っていう内心を偽り笑顔で応える。



「ごめんなさい。今日は先約があるの。」


これも2人に教え込まれた。
“誘われたら先約があるの”って言って。
相手を聞かれたら私たち2人って言っていいわよ。


語尾にはーとがつくくらい色気たっぷりで。