光の魔法を君に 【番外編】



「っはぁ・・・っぁ・・・」


膝に手を置き肩で大きく息をする。
呼吸が落ち着いてきたら、大きく深呼吸をする。




そして、大好きな貴方の名を口にする。



「___太陽さん」


貴方はまるであたしが来るのをわかっていたかのようにゆっくりとこちらを向く。



あぁ、頬が朱に染まっていくのが分かる。
鼓動がだんだんさっきよりも速く、鋭くなっていく。




ゆっくりと一歩を出す。また一歩。




「___どうかしたか?」



心地よいテノールの声。
それがあたしの耳をくすぐる。




「・・・言いたい・・ことがあって・・きました。」


口が上手く動かない。
恥ずかしくて、貴方の顔が見れない。



「・・・あの時、は・・ありがとう・・ございました・・・。」


深くお辞儀をする。
そう、これも言わないといけないことなんだけど・・・・



「あぁ、あの後、大丈夫だった?」

「__はい。」


憶えていてくれたことに嬉しくて涙が出そうになった。
もう、これだけで十分だと思える。







____けど。






「・・・太陽さん、」

「ん?」


名を呼ぶだけで胸がキュッと締め付けられる。




__嗚呼、私はこんなにもコノ人が好きなんだ。