次の日の朝、私は雄介の部屋に向かった
部屋に入ると、雄介がいきなり頭を下げた。
え…
「雄介…私、雄介に言わなきゃいけないことが…」
『奈緒、』
雄介の真っ直ぐな目に息が詰まった。
『俺、ちっちゃい頃から、奈緒を守るのは俺だって思ってた。』
雄介…
『でも、奈緒はもう本当の王子様を見つけたんだな』
「そんな!!…そんな事、ないよ…」
私は光樹の事が好きだ。
でも今まで私を守ってくれたのは、私が辛いときに励ましてくれたのは、雄介だ。
そう言うと、雄介は優しくほほえんだ。
『行ってこい。アイツの処へ。』
アイツが奈緒の事また突き放したりしたら、俺が奈緒をもらってやる。
なんて雄介が言うから笑ってしまった。

