「あ、ありが.....と!?」



お礼を言おうとしたのに隣にいた彼はもう歩き出していた。




「ま、待ってよー!!」


「・・・・」



無視でございますか....??



「きょ~く~ん??」


「・・・・・」




ちぇっ
振り向いてよ!!


あたしはきょーくんの前にひょこっと顔を出して


「ありがとっきょーくん!!」


にっこりと笑ってそう言った。




「.....あそ。」


きょーくんはそれだけ言うとまたスタスタと歩き出した。




ホントに一言だなぁ~....

あたしは口を尖らしながらきょーくんの後ろを歩いた。






「....ほんとバカ。」


きょーくんがほんのり頬を染めて言ってることなんて知らず....。