■□恋色短編集□■


「えと....あの...しっ失礼しました!!」



あたしはその場から走り去った。



「茅衣っ!!」



響くんがあたしを呼んでるのを知らないふりして。




「はぁっはぁっ」



泣くな!!泣くな!!



でもそう思えば思うほど目からが溢れてくる。




「......っ」



ほんとバカ。いくじなし。


胸が苦しいよ....。



「おいっ茅衣!!」



後ろから響くんが近付いてくる。



やばいっ!!泣いてるのバレちゃう!!


あたしはまた走りだそうとしたけれど....


「きゃぁっ!!」