「イヌサフランは、『永続』『頑固』……
『華やかな楽しさ』『楽しい思い出』『悔いなき青春』」
「まんまだな」
アイツ、きっとそーゆー毎日なんだろうって、思ってたのか?
いや、悔いある青春だろ。あんな荒れたヤツ。
「で、オリーブは『平和』『知恵』」
「あ、荒れたとこ行っても大丈夫なように??」
「…多分。否定はできないね」
なんか重たい、イヤな雰囲気になった。
「あとさ、愛生ちゃんのも、あるんだよね」
「あ、愛生の!?」
「”勿忘草”と”オシロイバナ”と”イチリンソウ”」
「どれにもあるんだな、勿忘草って」
私を忘れないで、か………
「オシロイバナは、『内気』『柔和』『臆病』『あなたを思う』それと、『病気』」
「そ、そんな花言葉って存在するんだ!?」
愛生、別に内気でも臆病でも無いとは思うけど。
「…みたいだねー。
で、イチリンソウは『追憶』」
もう未来がない愛生は、追憶以外、やることはあるのだろうか。
俺らを思った、何も無い様で重要な花言葉を持った花たち。
それを咲かせた愛生。
…何で、こうなっちゃったんだろうね。
そう言われたって、俺が知りたいよ。