勿忘草～私を忘れないで～

「花言葉」


と、実夏らしからぬ発言。


「が、どうした」


「調べたの。


ほら、この青っぽいの、ウチのにも歌奈ちゃんのにもある」


あ、言われてみればそんな気が。


「”勿忘草”。花言葉は、


『真実の友情』『真の愛』それと…



『私を忘れないで』



これ、もう意味あるって思わない？」


「大アリ」


するとじゃあ、と言って説明しだした。


「白いの、あるでしょ？」


次は、あの小さい、下向いた筒状の花を指した。


「”アマドコロ”って言うんだって。


花言葉は、『元気を出して』『心の痛みのわかる人』」


元気を出してって…元気ですけど。


それより心の痛みって何だ？


「ウチ達に言わなくて、成留だけに言ったコトとか？」


「…そっか」


「で、もう一つが”ローズマリー”。


花言葉は、『静かな力強さ』『私を思って』『追憶』『記憶』『思い出』」


「とことん悲しいな」