それから、ずっと愛生は来なかった。
その時、ふっと頭をよぎったのが、あの言葉だった。
私がいなくなったら……どうする?
居なくなったら?
知るかよ。
……なんて、思っていられない。
それより、2人に言う?
いやいや、知ってるだろ2人とも。
そう思って、黙ってた。
(それで高校入ってから頭ぶたれるってさ!!)
何ともないことだと、流そうとしていた。
なのに、そうはいかない。
「成留…歌奈ちゃん………」
珍しく実夏が引きつった顔をしている。
ある日の帰り学活の後だった。
次の瞬間、雷が落ちた。
「愛生ちゃん、死んじゃうんだって」


