全部、私からだった。 ~AfterStory~



 思わず、再びりっくんにギュウと抱き付いた。

 全然距離は離れていなかったけれど、むしろ近いぐらいだったけれど、寂しさが膨らんで爆発しそうだった。



「ごめんなさい」

 色々と反省すべき点、多々有り。
 それら全てをひっくるめて、とても申し訳なく思った。

 だから、とにかく謝った。


「すぐ近くだって。
 こっから10分もかかんねぇから。
 気にすんな」

 言ってりっくんは、私の頭を優しく撫でてくれた。


 りっくんが、私にとって凄く都合がいいように勘違いをしてくれているから、益々罪悪感が私の中でみるみる膨らむ。

 それでも、りっくんに甘えてしまう弱くて狡い私は、ただ「うん」とだけ答えて逞しい胸の中で小さく頷いた。