ムカついたけど、今は我慢。 早く当ててよ、りっくん。 「家に帰ったらまず―― 飯だろ?」 信じられない。 ハズすなんて、こんな大事なところでハズすなんて。 いや、さほど大事じゃないかも知れないけど、でも…… 余りのショックに返す言葉も出て来なくて、黙ったまま膨れていると、 「あれ、違ったか? 多恵、腹減ってんだろ?」 さもそれが正解かのように、微塵も疑う様子なく聞き返す。 益々膨れた。