けれど、私ものっかるしかないじゃない。 のってやらない訳にいかないじゃない。 「え? 知らない。 ハインリーケさんに紅茶をご馳走になって、それで気持ちよくなって、つい寝ちゃって。 目が覚めたら、ハインリーケさんも寝ちゃってたから、だから私は帰る!」 しどろもどろではあるけれど、何とか嘘を吐ききった――つもり。 りっくんのを何倍も上回るほどの酷い猿芝居だ。 でも平気。 結果なんか関係ない、そんなのどうでもいいこと。 全力を尽くすことに意義があるんだから、ね。