全部、私からだった。 ~AfterStory~



「そうかそうか、そんなに結果が大事か、よしよし。
 認めて貰えなきゃ、なーんもしたくねぇか、努力なんかしねぇか。
 努力したこと自体を誇りに思えねぇか。
 お前はほんっと寂しいヤツだな。
 どうしようもないヘタレだな、甘えたのお子ちゃまだな」

 子どもをあやすような口調は、赤根くんを酷くバカにしているように聞こえた。


「りっくん、もうやめ……」

 どうにも耐え切れなくなって私が口を開けば、赤根くんがそれに被せるように勢いよく言い放った。

「黙れっ! それ以上喋るな。
 聞けって言うから聞いてやれば、何だよそれ?
 あんた、説得する気なんかないんだろ?
 そうやって僕を嘲笑って、傷付けて……
 この銃で僕が、あんたじゃなく自分を撃って自殺するのが狙いだろ?
 そんなのお見通しだよ、あんたこそ僕をなめんなよ。
 死ぬのはあんただ、あんたさえ居なけりゃ先生は……」


 赤根くんは引き金に人差し指を掛け、そして――



 それを絞った。