りっくん、本気なの? どうして?
許さないから。
私をおいて、自分だけ死ぬなんて許さないんだから。
絶対許さない。
「りっくんのバカ! 何でそんなこと言うの?
りっくんが死んだって何の解決にもなんないよ。
そんなのもわかんないの?
バカ! ほんとバカ!
りっくんなんか大っ嫌い!」
大声で叫んだ。
そうでないと、今のりっくんは私の声なんか聞いてくれないから。
「な? こうやって、すぐムキんなって、心にもないことを言う」
一応耳には届いたみたいだけど、りっくんはやっぱり私の方なんか見向きもせず、尚も赤根くんだけに語りかける。
酷いよ、りっくん。



