「『味方』って何?
だって私は、あの人にここまで連れてこられて、それでこんな目に遭って。
――まさか、赤根くんも?
赤根くんもあいつの仲間なの?
ハインリーケさんもみんな……みんなして私を騙してるの?」
喋っているうちに自分が発した言葉で余計に混乱して。
訳がわからなくなっしまって、半狂乱で喚き散らした。
「先生、落ち着いて。
あの女と僕が仲間な訳ないだろ?
もう大丈夫だから、安心して?
先生のことは僕が守る、これからはずっと」
二の腕に手を優しく添えて、そうして両側から私を挟み込み、宥めるように赤根くんは言う。
「『これからはずっと』って何?
『ずっと』って何よ?
そんなの頼んでない! いらない!」
完全にパニックに陥ってしまって、子どもが駄々をこねているような物言いしか出来ない。



