意識がぼんやり戻って、重い瞼を無理矢理押し上げれば、窓も何もない真っ暗な場所に私は横たわっていた。 頭に鈍い痛みがあって重い。 そして寒い、このまま寝ていたら凍死するところだった。 両手首を後手に縛られていて、自分は監禁されたのだと悟った。 ハインリーケさんに。 全てはハインリーケさんの仕業だった。 息子への屈折した愛情による嫉妬が、私への激しい憎悪となって、こんな恐ろしいことを…… 狂っているのは、ハインリーケさんだ。