全部、私からだった。 ~AfterStory~



 何かあったらどうしよう、と不安になる。
 やっぱり、断れば良かったかな。


 もしここで危険な目にあっても、きっとりっくんは助けに来てくれない。
 というか来られないだろう。


 不安な気持ちのまま、男の後についてログハウスの裏手へ回る。



 男に導かれるまま中へ入った。
 すぐ左手に少し奥まったスペースがあり、そこがキッチン、目の前には広いリビングが広がっている。

 壁際には暖炉まであり、お洒落で雰囲気のある部屋だ。
 奥には大きな窓、そこからベランダへ出ることができる。


 暖炉近くの大きなソファーにゆったりと腰掛けていたハインリーケさんが、私たちに気付くとふんわり微笑みながら「いらっしゃい」と言った。