全部、私からだった。 ~AfterStory~



「ねぇ、りっくん? どうなの?」

 一旦気になりだしたら、そればっかり考えてしまって。
 どうしようもなく不安で。

 黙ったまま行為に没頭しているりっくんがもどかしくて、答えてくれるよう催促する。


「んー……
 ごめっ、今は無理、何も考えらんねぇ」

 苦しそうに言ってりっくんは、徐々に動きを速める。


 だから。
 私の方も、何も考えられなくなった。


 頭の中が真っ白になって。


 ただ、りっくんに、深く深く溺れた。