全部、私からだった。 ~AfterStory~



 りっくんの腕の中でゆっくりと寝返って仰向けになった。
 そうして、隣に横向きで寝ているりっくんをじぃっと見詰めた。


「ごめん、くだらねぇ話して」

 りっくんは申し訳なさそうに言って、苦笑する。

「くだらなくなんかないよ。
 私が聞いたんだし」

 更に寝返って、りっくんと向き合った。
 こうしていると、りっくんに触れたくて触れたくて仕方なくなる。


 右手をゆるゆると動かして、りっくんの頬に触れた。
 すぐにりっくんの左手が、その上から私の手をふわりと包み込む。


「りっくん……大好き」

 無意識に口からこぼれた。

「ん、わかってる」

 ニッと微笑んで、りっくんは私の上に覆いかぶさった。