愁也:「千鶴…この間はどうして先に病室に戻ったんだよ。」

この間…。


私が倒れた日であって…
愁也君が女の子に囲まれていた日のことだろうと私はすぐにわかった。


千鶴:「ごめんね…。ちょっと調子が悪くて…病室に薬を取りに行ったんだ。」


そんなのは…嘘…。
本当のことを言ったら…きっと自分の気持ちがバレてしまう…。

自分の口からいうまえに…バレてしまっては意味がない…。

愁也:「そか…気づいてやれなくてごめんな?」

愁也君はなにも悪くないのに責任を負ってくれている。

それは…彼の…彼なりの優しさ。私は愁也君のそんな所に惚れたんだ。

千鶴:「大丈夫だよ。ありがとう。」